質問
平成21年度までの後期財政健全化方策も残すところ2年となりました。ことしの予算案を見て、シンプルに感じたことを申し上げます。
日経の調査などでも、全国の市町村で吹田市は財政的に恵まれた都市だと思います。しかし、財政収支見通しでは財源不足ということで、財政調整基金の取り崩し、臨時財政対策債を毎年発行し続けています。
予算案では、歳入が市税、対前年比4.2%増で26億2,000万円の増収、その他譲与税、交付税で9億3,900万円、諸収入で7億9,387万円のマイナスとなっているものの、市債を除いて前年と比べ約20億円の増収です。しかし、平成20年度も、財政調整基金39億円の取り崩し、臨時財政対策債を10億円発行しなければ財源不足となっています。将来の持続可能な吹田市を考えたときに、予算編成として、このような生ぬるい状態でいいのでしょうか。(↓答弁1へ)
吹田市には今後、吹田操車場跡地、南吹田など大きな開発があります。耐震化工事の状況を見ても、現在持っている施設などストックの維持管理に十分な予算を回せている状態ではありません。
昨年、ことしにかけて我孫子市や大野城市の行革についてお話をお聞きする機会がありましたが、補助金の全面的な見直しや一律シーリングの廃止を行い、部単位の枠配分予算では、事業を市民とともに検証する方策を導入し、政策形成過程の公開など、情報公開、市民参画を徹底して、収支の構造改善をされておられます。
吹田市でも、将来世代のためにも、今、財政支出のあり方について厳しい改革をすべきと考えます。財政状況についてどのような認識をお持ちなのか、また、予算編成や事業評価といった点で、情報公開は十分とお考えか、この分野で市民協働・参画がしっかりなされているとお考えなのかをお聞かせください。(↓答弁2へ)
1点お聞きしますが、(仮称)吹田市まちづくり政策研究所に関して、今年度993万1,000円の予算がついています。設置準備委員会会議要旨を読みましたが、第3回議事の中に、地域が抱えている問題は議員にお願いする。それぞれの地域の大きな課題は研究所が担うべきであるとの御発言があり驚きました。その場で聞いたのではありませんので別の趣旨で発言されたのかもしれませんが、私たち議員は、地域の細かな要望も、全市的な課題もともに市民の御意見をお聞きしながら、吹田市全体のことを考えて政策決定の判断をするのが仕事だと思っています。議員と研究所で役割分担するとは、全く筋違いの発言ではないかと思いました。
市長にお伺いいたします。第4回までの準備会でも、設置の趣旨・理念など委員の見解が統一されていないようでしたが、この研究所は一体どんな体制で、どんな権限を持って、何を研究して、その結果をどう生かすことを想定されているのでしょうか。(↓答弁3へ)
答弁1:政策財務総括監
平成20年度(2008年度)予算編成に関してでございますが、厳しい財政状況が続く中にあって、平成20年度一般会計予算の編成に当たりましては、基礎的収支の均衡を基本とし、歳入の最大限の確保を図るとともに、歳出については、枠配分型予算方式を引き続き実施し、継続事業の徹底した見直しとともに、普通建設事業についても厳しく精査するなど、経費の削減を図ってまいったところでございます。
また、中・長期の財政運営の観点から、市債につきましては、将来世代に負担の先送りとならないよう、赤字地方債の発行を極力抑制し、建設事業債の発行につきましても、元金償還額以下に抑制するなど、市債残高のさらなる削減を図ったところでございます。この結果、一般会計の市債残高を平成20年度末、対前年度比40億円の減といたしました。
普通建設事業費につきましては、事業費の精査や財源の確保を図ることにより、一般財源充当額を23億円に抑制するなど、5カ年実施計画の収支見通しにおける普通建設事業の一般財源充当額を平均30億円以内にすることや、後期財政健全化方策における累積削減不足額の解消も視野に入れ、予算編成に努めたところでございます。
しかしながら、平成20年度当初予算ベースでは、49億円の収支不足が生じますことから、財政調整基金で対前年度比較11億円減でありますが、39億円の取り崩しと、臨時財政対策債を対前年度比較50%減であります10億円発行することによりまして、財源不足を補てんせざるを得ない状況となっているところでございます。
次に、今後の財政運営のあり方につきましては、少子・高齢化社会、人口減少社会の進展による財政需要が拡大していくことが予想される中で、第3次総合計画に掲げる施策や、重点プログラム46、まちづくり推進ポリシー136の着実な推進を図るためには、まず健全な財政運営を確立することが必要でございます。
未来世代に負担を先送りしないためにも、赤字地方債の発行や財政調整基金の取り崩しに頼らざるを得ない収支構造から脱却し、基礎的財政収支の継続的黒字化を目指すとともに、既存の事務事業のさらなる見直しなど、全庁挙げて後期財政健全化方策に掲げる目標達成に向けた取り組みを推進してまいります。
また、さらなる財政健全化に向け、平成20年度から第2期の財政健全化計画の策定作業に着手してまいりたいと考えておりますが、財政構造硬直化の最大要因である人件費の削減につきましては、総人件費抑制の面からも、職員体制再構築計画を平成20年度の早期に策定し、実施をしてまいります。
また、現在策定中の市民と行政の役割負担に関する指針に基づく事業仕分け及び施策の選択と集中を図るための総合的行政評価システム、さらには庁内分権による政策別枠配分型予算の導入を進めてまいりたいと考えております。
最後に、財政状況の基本認識につきましては、平成18年度普通会計決算及び平成20年度実施計画に掲載しております今後5カ年の収支見通しをもとに申し上げます。
収支構造につきましては、平成18年度実質単年度収支が4年連続の赤字から黒字に転ずるとともに、実質単年度収支に含まれます赤字地方債を歳入歳出から除いた基礎的財政収支についても約8億円の黒字に転じております。主な改善要因としましては、市税の増収と、歳出充当一般財源における人件費や物件費の減によるものでございます。
こうした状況から、基礎的財政収支については、いまだ回復局面に入ったと判断することはできないところでございますが、改善の兆しにあることから、今後も安定した回復軌道に乗せるためには、市税収入の動向を慎重に見きわめながら、歳出面のコントロールを一層強化することが重要と考えております。
一方、財政構造につきましては、硬直性の指標である経常収支比率は、平成18年度が93%と、前年度に比べ0.9ポイント改善しておりますが、依然高水準にあり、経常的収入と経常的経費の余裕度が極めて小さく、このことが財源補てんの要因となっております。
また、今後5カ年の収支見通しにつきましては、市税収入が堅調に推移すること及び財政調整基金からの財源補てんを行うことで、平成21年度(2009年度)に赤字地方債の発行を停止いたしましても、収支の均衡は確保できるのではないかと考えております。
答弁2:政策推進総括監
事業評価での情報公開、市民協働参画は十分かとのお尋ねでございますが、本市は、これまでに行政評価の取り組みとして、個別の事務事業の内容に主眼を置いた事務事業評価を実施してきたところでございますが、その評価結果につきましては、情報公開課において閲覧に供しますとともに、市報やホームページでも結果の概要を公開してまいりました。
市民参画や協働を進めますためには、情報の共有化を図ることが重要でございますので、そのことを十分認識し、市民の皆様にとりまして、できるだけわかりやすい形での情報公開に努めながら、行政評価の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
答弁3:政策推進総括監
(仮称)まちづくり政策研究所は、市民、学識経験者、市職員の英知を結集し、市に政策提言を行うもので、平成20年度(2008年度)の開設を目指しております。
昨年10月には、学識経験者と公募市民からなる(仮称)まちづくり政策研究所設置準備委員会を立ち上げ、政策研究所のあり方について検討をお願いいたしましたが、現在、報告書の最終まとめの段階で、本年度中に市長へ提出されることになっております。
今後、報告書をもとに研究所の設置要領等を策定し、開設に向けて準備を進めてまいりますので、現時点での案ではございますが、政策研究所を市民の地域ニーズを的確に反映した具体的かつ独自性に富み、政策実現性の高い政策研究に取り組む市民参画型の自治体シンクタンクとして位置づけております。
研究所の体制は、研究所を統括する所長を含む学識経験者等で構成する企画運営委員会で研究方針や運営方針を決定し、市民、学識経験者、市職員で構成する研究チームで研究活動を行うことを想定いたしております。
研究テーマにつきましては、現在のところ未定でございますが、庁内外から募集し、企画運営委員会で決定する予定でございます。
市へ提言された研究成果を政策実現するに当たりましては、実施計画等の政策決定過程の手続を踏んだ上で進めていく予定にいたしております。
答弁3:市長
(仮称)まちづくり政策研究所についてでございますが、私は、就任当初から、市民の英知をまちづくりに生かす市民参画型のシンクタンク機能が必要であると考えておりまして、重点プログラム46にも、市民による(仮称)まちづくり政策研究所の開設を掲げさせていただいているところでございます。研究所として、市民を初め市内の大学と協働し、研究した成果を提案いただき、その内容を検討した上で、政策決定の過程において生かしてまいりたいと考えております。
そして、リーディングシティとして、新しい時代の新しい地方自治をここ吹田から創造し、吹田の個性、魅力をいかんなく発揮できる独自性のある先進的な取り組みを新しい自治体モデルとして展開し、その成果を広く全国に発信してまいります。

