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4. 国民保護計画について(全文)

質問

今議会に、吹田市国民保護協議会条例と吹田市国民保護対策本部及び吹田市緊急対処事態対策本部に関する条例が提案されました。
2004年6月に制定された有事関連7法案の一つである国民保護法、正式には武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律では、武力攻撃事態を四つ、

  1.  着陸上陸侵攻
  2. ゲリラ・特殊部隊による攻撃
  3. 弾道ミサイル攻撃
  4. 航空攻撃

と想定しています。

 

しかし、地方自治体が、これらの被害規模を想定することや自衛隊の行動と住民の避難の関係があいまいなまま計画を立てることは非常に難しいと考えます。
国立市では、市民を守る責務に関して説明責任を果たせないとして、市長名で2002年より有事法制関連法案に関して、有事法制廃案を求める意見書の提出、有事法制と日本国憲法の関係、武力攻撃事態法における地方公共団体の責務等への疑問点を挙げ、内閣総理大臣あてに質問書を送付し、一連のやりとりをホームページにて情報提供を行っています。

 

このように、国立市、立川市、国分寺市など今議会にはこの条例を提案をしていない自治体があります。担当部が今議会へ提案をされた経緯と国立市などの動きをどのようにお考えになるのかお聞かせください。

 

国民保護法では、武力攻撃災害という概念が生み出され、自然災害と並ぶ新しい概念として、戦争と自然災害への対処を同一のものと混同し、平時を有事化するおそれをはらんでいます。いかに努力を尽くしても回避できないのが自然災害であって、そのため政府、地方自治体は万全の対策を講じて自然災害への対処を準備しなければなりません。

しかし、戦争とは人為的に引き起こされるものであり、国の外交政策でしか防ぐことができません。
国民保護法の母法である武力攻撃事態対処法第7条では、地方自治体は当該地方公共団体の住民の生命、身体および財産の保護に関して、国の方針に基づく措置の実施、その他適切な役割を担うことを基本とすると定められています。
つまり、地方自治体の使命は、国が侵害排除を行う際、市民の生命、財産を守る国民保護にあるのです。第7条の条文によれば、その他適切な役割を担うともありますが、これは立法作業にかかわった磯崎洋輔氏によれば「国の方針に基づかない措置で、当該地方公共団体の独自の判断で実施するもの」をいうとしており、地方自治体が行う住民保護の措置や国民保護計画に自治体独自の判断で行うものがあり得ることを認めています。

 

吹田市は、昭和58年、平和を希求する市民の総意のもとに非核平和都市宣言を行っています。
そこで、策定する国民保護計画には、戦争回避に対する国の責務を明確に記すこと、また、吹田市が自律的な措置を講じることが可能であることを明記すべきと考えます。担当部の国民保護法に対する理解についてお聞かせください。

 

次に、国民保護法第5条には「憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならない」と明記されていますが、基本的人権に配慮する点として、日本国籍を有しない在住外国人へも国民保護措置を日本国籍を有するものと同様に適用すること。
また、排外主義的な風潮による特定の国籍を有する住民への人権侵害が発生しないように定めを置くべきと考えます。
また、国民保護法第4条、国民の協力等についての規定に関しても、国民の協力はあくまで自発的意思にゆだねられるものであり、協力を強制することがないよう明記すべきであると考えますが、いかがでしょうか。

 

次に、国民保護協議会の役割と、メンバーについてお聞きします。国民保護協議会の会長は法で首長と定められており、市長がみずから諮問、答申するというおかしな事態が生まれます。この協議会の役割として、国民保護計画の諮問以外に具体的な権限、活動を想定しているのでしょうか。

 

また、国民保護協議会規則案第3条、委員の構成に関して、2項で自衛隊に所属する者の規定がありますが、自衛隊からの委員の役割をお答えください。

 

次に、第8号で国民保護のための措置に関し知識または経験を有する者を委員とするとありますが、どういった方を想定しているのかお答えください。最初に申し上げたように、国民保護計画は基本的人権にかかわる部分の議論も重要と考えます、そこで弁護士の方にも委員に入っていただくことを提案いたしますが、担当部のお考えをお聞かせください。

 

次に、今後の策定スケジュールについてお聞かせください。

 

吹田市国民保護対策本部及び吹田市緊急対処事態対策本部に関する条例について、その役割と有事の際の国、府との関係についてもお聞かせください。

 

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答弁1:危機管理監

今議会で条例案を上程させていただきました経緯でございますが、平成15年(2003年)6月に、武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律、いわゆる武力攻撃事態対処法が成立し施行されました。
この法律は、武力攻撃事態等が発生した場合の対処について定めたもので、基本理念、国・地方公共団体の責務、対処基本方針の内容と決定手続などの基本的な枠組みなどが定められております。この法律を補完するものといたしまして、関連7法が整備されました。

 

この法律の一つとして平成16年(2004年)6月に武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、いわゆる国民保護法が成立し外部からの武力攻撃事態や大規模テロなどの緊急対処事態による災害が発生したときには、同法に作成が義務づけられております国民保護計画に基づいて、住民の避難や救援など、国民の保護措置を実施することになっております。
この法律では、武力攻撃事態や緊急対処事態が発生した場合は、国民の生命、身体、財産を守り、国民生活等に及ぼす影響を最小にするための国、地方公共団体等の責務等が規定されております。

 

都道府県につきましては、昨年3月に閣議決定された国民保護基本方針と消防庁において作成された国民保護モデル計画を踏まえ、住民の避難、避難住民の救援、武力攻撃、災害への対処などについての具体的な計画づくりが進められて、大阪府においては本年1月に大阪府国民保護計画を策定されました。

 

市町村の国民保護計画につきましては、平成18年度(2006年度)を目途として策定することとされており、国民保護法第39条第1項で、市町村国民保護協議会を置くと規定され、同法第186条では、事務の区分として「この法律の規定により地方公共団体が処理することとされている事務は、地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。」と規定されております。

 

今議会におきましては、同法第40条第8項で法律に定めのない市町村協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、条例で定めることとなっておりますので、吹田市国民保護協議会条例を上程させていただいているものでございます。
国立市の動向につきましては、承知いたしておりますが、武力攻撃等を防ぐためには、まず第一には平常時からの国の外交努力により、そのような事態を発生させない努力をすることが重要であります。しかし万が一、武力攻撃事態や緊急対処事態が起こった場合は、吹田市だけでなく都道府県域も越える広範囲な地域で、長期間にわたる事態が想定されるため、国全体としての万全の体制をとることが必要であると考えられます。

 

本市は、世界最初の核被爆国として再び広島、長崎の惨禍を繰り返してはなりません。日本国憲法でうたわれております平和の理念を基調に、平和を希求する市民の総意のもとに、昭和58年(1983年)に非核平和都市宣言を行いました。恒久的な平和の実現を目指して、我が国の非核三原則が完全に実施され、地球上から核兵器が廃絶されることを人類共通の願いとしてのものでございます。
日本国憲法の平和の理念を基調に、非核平和都市宣言により、吹田市がより広く世界の人々と交流を図り、対話をし、お互いに戦争の悲惨さというものを論じ合い、平和な世界を築くために市民交流を今まで以上に展開していくことが必要であると考えております。
加えまして、市民の命と地域の安全を守り、市民生活が平和でありますことは地方自治の基本的条件であると考えております。

 

本市といたしましては、非核平和宣言都市として、さまざまな啓発活動を推進しているところでございます。国民保護法は、武力攻撃や緊急対処事態による災害から国民の生命、身体及び財産を保護し、国民生活等に及ぼす影響を最小にするため
、国、地方公共団体の責務を初め、住民の避難、避難住民の救援に関する措置などについて、事前に定めておくことにより、国全体としての万全の体制を整備することを目的として、成立した法律でございます。
国の平和外交や地方公共団体における平和交流を進めてきたとしても、万が一、武力攻撃や緊急事態による災害が発生したときには、住民をその災害から避難あるいは救援することは国や地方公共団体の責務であり、危機管理上必要なことと考えております。

 

答弁2:危機管理監

国民保護計画には、国の責務と市の自律的措置を講ずることを明記すべきとのことでございますが、武力攻撃事態対処法第3条第2項におきまして、武力攻撃予測事態においては、武力攻撃の発生が回避されるようにしなければならないと、国の責務が規定されております。

 

なお、法定受託事務でありますことから、国民保護に関する独自的な規定をあらかじめ設けることはできず、また、同法第3条第4項におきまして、国及び地方公共団体並びに指定地方公共機関等は「相互に連携協力し」と規定していること及び同法第35条により市町村の国民保護計画は、都道府県の計画に基づき計画を作成しなければならないと規定しているところでございます。

 

担当部といたしましては、計画の策定に当たりましては、平和外交や平和交流など武力攻撃の発生が回避されるような平常時の施策につきましても、重要なこととして受けとめ、計画案に盛り込めるよう努力してまいりたいと考えております。

 

答弁3:危機管理監

人権侵害につきましては、同法第5条で、国民の保護のための措置を実施するに当たっては、日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならないとされており、在日外国人はもとより一時滞在中の外国人に対しましても、当然ながら保護措置を実施するよう、計画案の中に含めてまいりたいと考えております。

 

次に、国民の協力についてでございますが、同法第4条第2項で住民の自発的な意思にゆだねられるものであって、その要請に当たって強制にわたることがあってはならないと考えております。

 

答弁4:危機管理監

市町村国民保護協議会の役割についてでございますが、同法第39条第2項第1号によりまして、所掌事務につきましての規定がされておりまして、市町村長が計画を作成し、または変更するときには、あらかじめ市町村国民保護協議会に諮問しなければならないと規定されておりまして、協議会は、市町村長の諮問に応じて保護計画を定めるために審議する審議機関となっております。

 

答弁5:危機管理監

自衛隊に所属する者の役割についてでございますが、自衛隊に所属する者を委員として任命できることとしている趣旨は、住民避難と自衛隊行動との調整や緊急対処事態を想定したとき、特殊な専門知識あるいは装備を持っている機関との連携が必要となるため任命しようとしているものでございます。

 

答弁6:危機管理監

8号委員でございますが、国民保護のための措置に関し、知識または経験を有する者とされておりまして大阪府国民保護協議会の委員構成を参考に考えてまいります。

 

答弁7:危機管理監

今後の大まかな策定スケジュールについてでございますが、本議案を議決いただきましたら、まず、国民保護協議会を開催し、計画策定を諮問してまいりたいと考えております。
その後、秋ごろには協議会から計画の概案をお示しいただき、市民からの意見も踏まえまして、年内に協議会の国民保護計画案として答申を得たいと考えております。
その答申をもとに、同法第35条第5項における都道府県知事との協議の必要がございますので、大阪府と協議をした上で、年度末に議会へ報告をさせていただきたいと考えております。

 

答弁8:危機管理監

吹田市国民保護対策本部及び吹田市緊急対処事態対策本部の役割と国、府との関係についてでございますが、国は武力攻撃事態や緊急対処事態への対処に関する基本的な方針を定め、国の武力攻撃事態等対策本部を設置するとともに、国民保護対策本部を設置すべき都道府県及び市町村を指定し、指定を受けた都道府県及び市町村は、国民保護対策本部を設置しなければならないと規定されております。

 

役割につきましては、まず避難として国が避難の警報を都道府県に発令し、都道府県は市町村に通知をします。通知を受けました市町村は、警報を住民に伝達します。さらに避難措置が出た場合、国から都道府県を通じまして避難指示を受けた市町村は、住民の避難誘導を行います。

 

次に、救援でございますが、国から救援指示が出れば都道府県は関係者に食料、医療の提供を要請します。また、救援事務の一部を市町村が都道府県の要請により実施いたします。さらに、安否情報確認につきましては、市町村及び都道府県が情報の収集を行い、住民に提供します。国に報告された情報につきましては国民へ提供されます。

 

武力攻撃災害対処といたしましては、市町村は住民を火災等危険個所からの保護や区域を設定し、立ち入り制限等を実施することとなります。

 

国民保護計画の作成に当たりましては、日本国憲法で保障されております基本的人権の保障はもとより、平和の原則や地方自治の目的であります、住民の福祉の向上などを尊重し、市民の命と地域の安全を確保することを目的として策定してまいりたいと考えております。
以上、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。

 

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