質問
平成18年度予算審議に当たり、吹田市の財政状況を冷静に見直すと、昨年度に引き続き依然厳しい状況です。
平成14年度以降、財政調整基金の取り崩しと臨時財政対策債の発行により財源を補てんしていますが、平成18年度も財政調整基金33億円の取り崩しと、臨時財政対策債24億円の発行を行うとしています。
先日、平成17年度から平成21年度に実施する後期財政健全化計画案の中で、その方策案が示されました。
まず、平成17年度から後期財政健全化計画案が進められているはずの計画ですが、平成18年度を目前に具体的な方策が出されること自体、遅過ぎます。どこまで危機感をもって財政運営を行っているのかと疑わしくなります。
この計画のガイドラインによると、1年後の平成19年度には不足する財源を補てんすることができなくなり、実質収支で約22億円の赤字が見込まれるとされています。早急に対処が必要です。
そこで、この方策案について数点御質問いたします。
歳入の確保では、
- コミュニティビジネスによる税収を見込んでいますが、コミュニティビジネスで税 収が上がった事例など根拠があるのでしょうか。(↓答弁へ)
- 使用料、手数料の見直し。無料実施している事業の自己負担金の見直しは2年間かけて検討し、平成20年度からの実施とされています。これらの点について、私たち会派では以前から適正負担を求めるべきではないかとの御指摘を行っております。なぜ、平成18年度に早急に見直しを行い、平成19年度から実行しないのか。その理由をお聞かせください。(↓答弁へ)
- 未利用市有地の有効活用により4億円の収入増を図るとしていますが、具体的な内容をお聞かせください。(↓答弁へ)
- 関連してお聞きします。吹田市土地開発公社の取り扱いは、国からも早急な改善計画策定が求められており、決して見過ごすことはできないはずです。先行取得している土地の状況と、財政状況をお示しください。吹田市が今後、買収する土地の価格等も算入した上で、後期財政健全化計画案に取り組むべきと提言いたします。(↓答弁へ)
次に、歳出の削減についてですが、
- 職員手当の削減として、管理職手当、時間外勤務手当、消防の夜間業務手当等の削減、年末年始勤務特殊勤務手当の見直しにより8,400万円の削減が見込まれています。取り組み内容に、その他特殊勤務手当の削減とありますが、この内容をお聞かせください。(↓答弁へ)
- 特別会計繰出金の見直しについて、吹田市交通災害・火災等共済特別会計と吹田市勤労者福祉共済特別会計は、どちらも毎年一般会計より繰り入れを行っています。それぞれの共済がどういう目的でいつから始まり、どれだけの市民が利用しているのか、また、吹田市独自で持たなくても他の共済制度で市民が同じようなサービスを受けることができないのかをお聞かせください。既に、吹田市独自で制度を持つ必要がなければ、見直しも考えるべきではないでしょうか。(↓答弁へ)
- 毎年、市民病院への繰出金が13億円にも上ります。以前から、市民病院の経営改善に関して、経営の専門家に入っていただくか、また、完全な地方公営企業会計への移行を考えるなど、経営の健全化について御指摘をしているところです。
政府が、平成17年3月29日に発表した新地方行革指針による地方行革の推進の中でも病院事業を含む地方公営企業について改革プランの公表、経営の総点検が求められています。
この点に関して、吹田市民病院の改革プラン作成は行われているのでしょうか。また、それはどのように公表されているのでしょうか。(↓答弁へ)
吹田市は、幸い民間病院も多く医療環境には恵まれています。
その中で公的病院の役割の検討も含め、経営改革の必要性を市長はどのようにお考えかお聞かせください。(↓答弁へ)
次に、後期財政健全化計画案では、最終の平成21年度で139億円余りの財源不足を補うための方策としながら、方策を実施しても84億円の財源確保しかできません。差額の55億円はどのようにして削減するのかをお答えいただきたい。(↓答弁へ)
先月、社団法人日本経営協会主催のセミナーへ参加しました。内容は「地方議員のための予算と政策評価」というもので、講師は、京都府参与、芦屋市行政評価専門委員会委員長や四日市市行政経営アドバイザーとして、地方自治体の財政再建にかかわってこられた方でした。
講義の中で、これまでの行革とは予算のシーリング、定数削減、機構改革であったが、これからの公共経営改革は限られた資源(人・物・金)を効率よく使い、最大の効果を上げること。民間の経営理念、手法を可能な限り導入すること。権限と財源を現場に分権化し、その結果、当初目標水準をどの程度達成したかを、納税者である市民に明らかにすることであると述べられました。
これは、ニューパブリックマネジメントと言われる考え方ですが、既に行政評価導入のもととなる考え方として多くの方が御存知のことと思います。
つまり、事業の予算額をすべて財政担当が査定により決めていく状態で、担当部に成果だけを求めることはできない。予算配分も担当部が行える状態にすべきということです。
現在、吹田市では物件費のみが枠配分予算で、今後維持補修費にも広げていくとしていますが、これだけでは各部単位での柔軟な予算編成は不可能ではないでしょうか。現に、予算書を拝見しますと毎年ほとんどの事業が横滑りで実施されているように感じます。講義の中で、平成13年から15年までの3年間を集中改革期間として、財政健全化に努められた四日市市の例に触れられました。
四日市市では、市全体は戦略的な部分として、重要事項の予算配分を市長が夏までに議会と議論しながら決定し、その後、秋以降に各部が事業と予算をみずからの責任で決めていくというやり方をとっているとのことでした。
吹田市でも、本当に財政健全化を目指すのであれば物件費のみでなく、より進めて部の予算丸ごと中身が決められる包括枠配分型予算制度を導入すべきと考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか。(↓答弁へ)
また、四日市市では政策プランとしての総合計画と財政計画、そして行革プランを三つ合わせて戦略プランとし、1冊にして三つがどのようなかかわりで進められているのか、職員にも市民にもわかるように示しているとのことでした。
総合計画の各項目に、それを実現するために行革は何をするのかが書き込まれているとのことです。
確かに、それぞれの計画が、ばらばらに動いていては意味がありません。吹田市でも来年度から始まる総合計画を策定しました。
今後、行革と財政健全化計画案とをどのようにリンクしていくのかをお聞かせください。(↓答弁へ)
また、今年度は財政健全化計画案の推進と進行管理のため外部委員に係る事務経費が計上されています。さきに御紹介したセミナーでも講師の方は、内部、外部の両側から評価が必要であるとおっしゃっておられました。今回、外部委員による評価を行うことは大いに前進だと考えます。しかし、評価の質はどのような方を委員にするかで違ってきます。
地方自治体の財政計画をきちんと評価するには、財政の知識と地方自治体におけるアドバイザー等の経験が必要と考えます。今回の外部委員導入への考え方、どのような人を評価委員にお考えなのか、評価の進め方、評価内容の公表などについて具体的にお聞かせください。(↓答弁へ)
私は、財政計画と行政改革は一体的に推進すべきものと考えます。これまでにも申し上げてきましたが、事務事業評価に関しても内部評価だけでなく、財政計画同様、外部評価が必要と考えますが市長のお考えをお聞かせください。(↓答弁へ)
答弁1:企画部長
吹田市の財政問題に関しまして、税源の涵養に係る施策の検討におきましてのコミュニティビジネスによる税収見込みの事例についての御質問でございますが、現在におきまして税収を見込む具体的な事例はございません。
しかしながら、市民公益活動の促進や起業家支援などにより、地域経済の振興や活性化を促し、今後、雇用環境の拡大など市税収入の拡大につなげてまいりたいと考えているところでございます。
答弁2:企画部長
使用料、手数料及び各種自己負担金につきまして、財政健全化計画案、前期集中改革期間より方策の一つとして取り組み、平成13年(2001年)7月に都市計画法関係事務手数料など一部手数料を改定いたしましたが、後期におきましても引き続き取り組みを進めるもので、見直しに当たりまして今日的な課題を勘案しながら、受益と負担の公平性の確保の観点から検討を行うことはもとより、市民の方々からも御理解が得られますよう十分な御説明と周知が必要でありますことから、平成19年度(2007年度)までに基本方針を策定し、平成20年度(2008年度)実施に向け検討を重ねてまいります。
答弁3:企画部長
未利用市有地につきましては、これまで財政健全化計画案の中で、将来を見通した市民ニーズの把握に努めながら多角的な検討を行い、なお利用が見込めない用地につきましては処分することといたしております。
また、平成13年(2001年)2月15日に設置されました吹田市公共用地等利用計画検討会議におきまして、用地の利用計画の策定を行いながら利用の見込めない用地についての処分の検討を行っているところでございます。
平成14年度(2002年度)から16年度(2004年度)までの3年間の普通財産処分の実績額の年平均が約9,900万円であることを踏まえまして、今後平成18年度(2006年度)から平成21年度(2009年度)までの4年間におきましても、地先権利者への処分など約4億円の売却収入を目標といたしているところでございます。
答弁4:財務部長
土地開発公社に関する御質問についてお答え申し上げます。
バブル経済崩壊以降、10数年来続いてまいりました急激な地価の下落傾向につきましては、最近やや改善の兆しが見られるところでございますが、なお下落傾向が続く状況でございます。こうした中で、市の財政状況の悪化に伴う用地保有期間の長期化等が、土地開発公社の経営や市の財政負担の増大に大きな影響を及ぼしているところでございます。
土地開発公社の用地保有状況につきましては、5年以上保有いたしております長期保有土地の比率は平成16年度(2004年度)末では、総帳簿価格約127億9,000万円のうち86.7%となっており、債務保証用地処分の際の差損の拡大要因となっているところでございます。
平成16年度(2004年度)における債務保証用地の含み損を財産評価基準書による路線価で試算いたしますと、約30億8,000万円であり、繰越準備金約37億7,000万円を大きく減殺するものとなっております。
また、経営状況につきましては、繰越準備金は平成17年度(2005年度)末で34億2,000万円と見込まれますが、買い戻しに係る手数料が減少しておりますことから、単年度収支では収入不足が生じ繰越準備金が年々減少している状況にございます。このようなもとで、問題を先送りしないため平成18年度(2006年度)からの5カ年計画とする公社の経営健全化計画案を本年度中に策定することといたしております。この計画案の骨子といたしましては、1点目として、債務負担用地につきましては、買い戻し時期の適切な検討及び帳簿価格抑制策の実施、債務保証用地につきましては、事業用地としての検討を行った上で利用計画のない用地の早期処分を行うこと。2点目として、組織体制のスリム化のための条件整備。3点目として、地方債を活用しての供用済み用地の買い戻しの実施。4点目として、有利子負債の総額抑制といたしております。
次に、財政健全化計画案との関係でございますが、公社が行います土地の取得や処分は、総合計画実施計画と一体のものでございまして、また、実施計画は財政健全化計画案との整合性のもとに推進されますことから、土地開発公社の経営健全化計画案につきましては、これら市の計画との整合性のもとに毎年度進行管理を図っていく必要があると考えております。
以上、よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。
答弁5:企画部長
特殊勤務手当の見直しについてでございますが、財政健全化の取り組み方策での歳出の削減におきまして、人件費の抑制は最重要項目の一つと位置づけるものでございます。
特殊勤務手当につきましても、現在の勤務形態の状況など十分な検証を行いまして、今後も引き続き検討、見直しを図ってまいりたいと考えているところでございます。
答弁6:市民文化部長
吹田市交通災害共済は、昭和47年(1972年)に、火災共済は昭和57年(1982年)に、市民生活の安定と福祉の増進に寄与することを目的に創設されました。
次に、平成16年度(2004年度)の交通災害共済は7万7,592人の加入があり、加入率は22.1%でございます。また、火災等共済は2万7,368世帯の加入があり、加入率は18.4%でございます。
次に、他の共済で同様のサービスを受けられる制度といたしましては、大阪府内に住んでいるか、勤務先があれば加入できます大阪市民共済がございます。同制度も交通災害共済及び火災共済があり、交通災害共済には400円という低額で加入できることなど共通する点が多くございます。
大阪府内の自治体では、加入率の減少により廃止する傾向にあり、廃止したところは大阪市民共済を市民に紹介し、現在17市町の市民が加入していると聞いているところでございます。
昨年、市政モニターでアンケート調査を行ったところ、半数以上が廃止すればよいという意見であり、こういった状況を踏まえ、どうあるべきか十分検討してまいりたいと存じます。
答弁6:産業労働監
まず、吹田市勤労者福祉共済制度につきましては、吹田市と市内の事業所が協力して個々の事業所では困難な従業員の福利厚生事業を行い、従業員の福祉の増進と企業の振興を図ることを目的として昭和49年(1974年)より実施している制度でございます。
平成18年(2006年)2 月末現在、加入事業所数241事業所、被共済者2,399人であり、平成16年度(2004年度)の事業実績のうち主なものといたしまして、各種祝い金、見舞金等の給付事業につきましては給付件数1,840件、各種スポーツ大会、バスツアー、観劇会等の福利事業につきましては、参加者数が延べ3,620人となっております。
本共済制度の設置目的であります市内の中小企業等個々の事業所では、困難な従業員の方に対する福利厚生事業につきましては、ほかに代替となる制度も見当たらず、今後も必要な制度と考えております。
答弁7:市民病院事務局長
市民病院の経営は、診療報酬のマイナス改定や外来患者の減少などの要因により全国の多くの自治体病院と同様に大変厳しいものがあります。市民病院といたしましても市民に信頼される医療の提供により、経営改善に向け努力いたしておりますが、現在、こうした経過を踏まえた改革プランの骨子を策定中であり3月末までに公表できるよう努力してまいります。
また、現在構築いたしております診療科・部門別原価計算システムと経営コンサルタントの活用などにより市民の医療ニーズに基づく病院経営健全化計画の立案と、経営形態の検討を進めてまいる所存でございますので、以上、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
答弁8:市長
民病院の経営改革の必要性についてでございますが、これからも市民に信頼される医療の提供を行い、市民の健康を支えるという市民病院の使命を果たすため、経営改善に向けた改革プランの策定に取り組んでいるところでございます。
プランの策定に当たりましては、民間病院と異なる医療提供の公的役割、あるいは公的な責務についての考え方を整理して、経営改善の基本的な理念を明確にいたしますとともに、経営コンサルタントの活用などによる経営健全化計画の立案とこれを具体化するための運営形態の検討を行ってまいりたいと考えております。今後、できる限り早期に一定の成案をお示しできますよう、努めてまいる所存でございます。
答弁9:企画部長
後期財政健全化方策案の策定時におきまして、平成21年度(2009年度)までの財源不足額を約139億円とし、同財源確保の目標額約84億円との差額につきましては、約84億円の削減方策を着実に実施することにより、平成22年度(2010年度)へ向け単年度収支の赤字の解消を目指しているところでございます。
さらに、方策案に掲げます使用料、手数料等の見直し及びコスト意識の向上による徹底した経費削減を初めとし、今後、全取り組み項目におきまして厳しい進行管理と必要な見直しを行い、職員の英知を結集した全庁を挙げての取り組みによりまして財源の捻出を図ってまいります。
答弁10:企画部長
部単位での包括枠配分型予算制度の導入につきまして市長にとのことでございますが、まず、担当からお答え申し上げます。
市民ニーズに精通した各部局が、主体的に予算編成を行い、限られた財源を効率的、効果的に執行いたしますため、さらなる庁内分権の推進を図り、施策、事業の選択と集中を促進することが必要であると認識をいたしております。今後、効果的な行財政運営を進めるに当たり先進事例をも参考にいたしながら包括枠配分型予算制度などの手法につきまして検討してまいりたいと考えているところでございます。
答弁10:市長
包括枠配分型予算制度の導入についての御質問でございますが、本市では限られた財源の効果的な執行を図ってまいりますため、平成17年度(2005年度)から各部局に対する物件費についての枠配分型予算制度を導入してきたところでございます。本制度は各部局への分権化による、市民に近いところで政策や施策を決定していく手段として、有効であると考えており、今後、順次拡大の方向で取り組んでまいります。
市民のための市役所として、市民サービスの充実を図り、市民の思いをみずからの思いとするまちづくり推進機構としての市役所づくりを進めますためには、行政の構造改革と健全な財政基盤の確立を図ることが必要と考えております。
御指摘の四日市市での取り組みにつきましては、今後研究してまいりたいと考えております。
答弁11:企画部長
今後、総合計画の推進に当たりまして、行財政改革と財政健全化計画案とどのようにリンクをさせていくのかということについてでございますが、第3次総合計画におきましては、基本計画推進のために、計画的な施策推進のための5年間にわたる実施計画の策定、効率的で効果的な施策の推進のための事務事業の見直しをも含めた総合的な行政評価システムの構築。そして、数値目標の設定による進捗状況の把握に取り組むことを明らかにいたしております。
これらのことは、相互に関連しており、それぞれが連携を密にして取り組んでこそ総合計画の効果的な推進を図ることができると認識をいたしております。実施計画策定時におきます事務事業評価や行政評価結果の反映、そして目標値の達成に向けました施策の選択と集中が、財政健全化計画案で示しております効率的で効果的な行財政運営と連動していく必要があり、財政健全化計画案の実現につながっていくものだと考えております。
そのために、現在の事務事業評価制度を含めました総合的な行政評価システムの構築に早急に取り組んでまいりたいと考えております。また、新たに導入いたします財政健全化計画案の進行管理についての外部委員の導入の推移を見ながら実施計画とのかかわりにつきまして課題を整理し、連携して取り組めるよう検討をしてまいりたいと存じます。
答弁12:企画部長
外部委員につきましては、計画の進行管理等におきまして、有識者等の御意見をいただき、財政健全化方策の推進に反映してまいりたいと考えております。また、委員の構成につきましては学識経験者及び一般公募を含めました市民代表の方々8人にお願いをいたしたいと考えております。評価の進め方及び内容の公表など詳細につきましては、現在検討中でございます。
答弁13:市長
事務事業評価に関する外部評価の必要性についてでございますが、私はまちづくり推進機構としての市役所づくりに全力で取り組むとともに、見える、わかる、参加できる市政を推進してまいったところでございます。
平成14年度より事務事業評価システムの運用を開始いたしましたが、これにより初めてすべての事務事業を一定の基準により評価を行うことが可能となりました。
今後とも本システムを有効に活用し、より一層市民ニーズに沿った施策を実施するために、事務事業のあり方を常に精査しながら透明性の高い行政運営を確保してまいりたいと考えております。
そのためにも、総合的な行政評価システムの確立を目指し、外部評価の導入も視野に入れて評価方法のあり方についての検討を行い、その適正な運用を図ってまいりたいと考えております。

